千本松原は、静岡県沼津市大塚にある景勝地です。
千本松原は、静岡県沼津市に広がる松林で、狩野川河口から田子の浦まで続いています。松の常緑が美しく、富士山や駿河湾に沈む夕陽を望むことができます。日本の白砂青松100選の一つにも選ばれており、昔から詩や紀行文にも記される景勝地です。

千本松原を歩くと、松が斜めに傾いていることに気づきます。これは、海から吹きつける風の影響によるものです。どの木も風に耐えながら成長しており、その姿が松原全体に独特の風景を生み出しています。緑深い松林が続き、光と影が織りなす風光明媚な景色が広がっています。
松林の中には細い獣道があり、海岸へと続いています。木々に囲まれた道は、昼間でもひんやりとしていて静寂に包まれています。しばらく歩くと、松のトンネルを抜け、明るい光が差し込む開けた場所へと出ます。ここからは、潮風を感じながらさらに先へと進むことができます。

海岸へ向かう途中、コンクリートの壁が立ちはだかります。その脇には階段があり、風の音と波の音が響き渡っています。しかし、ここではまだ海は見えません。ただ音だけが響き、これから見える景色への期待が高まります。

階段を上り切ると、一気に視界が開けます。目の前には駿河湾が広がり、風が強く吹き抜けます。松林の中の静けさとは打って変わって、ここでは開放的な景色を楽しむことができます。海と空がどこまでも続くこの眺めは、まさに絶景です。

千本松原の海沿いには、サイクリングロードが整備されています。夏になると、爽やかな風を感じながら自転車を走らせることができます。どこまでも続く道の横には、駿河湾が広がり、その景色を横目に見ながら進むことができます。潮風と松の香りが混じる中、ペダルを漕ぐ時間は、まさに贅沢なひとときです。
この道は、沼津市の千本浜公園まで続いています。どこまでも続く松並木とともに、長い距離を歩くことができます。時折見える海の景色がアクセントとなり、歩くごとに変わる風景を楽しめます。

途中で道が分岐し、海岸へと下ることができます。緩やかな坂道を降りると、砂浜が広がります。ここまで来ると、波の音がさらに大きくなり、潮の香りがより強く感じられます。

砂浜に足を踏み入れると、砂の感触が伝わってきます。ざりざりと音を立てながら歩くと、波打ち際へと近づいていきます。
千本松原の海岸に出ると、強い風が吹きつけます。人の姿はなく、ただ波の音と風の音だけが響き渡っています。広がる空はどこまでも高く、雲がゆっくりと流れていきます。目の前には青い海が広がり、風に乗って潮の香りが届きます。この開放感は、まさに自由そのものです。松林の中とはまた違った静けさがあり、立ち止まって深呼吸をすると、心がすっと軽くなるような感覚になります。

海の向こうには伊豆半島のシルエットが浮かび上がっています。特に大瀬崎の岬が特徴的な形を見せています。天気の良い日には、その先の山並みまでも見渡せます。

ふと後ろを振り返ると、松が斜めになっている様子がよく分かります。風の影響を受けながらも、力強く立つ松の姿が印象的です。

砂浜には、ところどころに倒木が転がっています。長年の風や波の影響を受け、どこからか運ばれてきた木々がそのまま残されています。それがまた、自然の厳しさと美しさを感じさせる景色となっています。

千本松原締切堤は、歴史と自然が共存する場所です。松林の中を歩き、風を感じ、海を眺めることで、その魅力を存分に味わうことができます。
機会があれば、再度来てみたいですね。
それでは、また。