自然の織り成す造形美 貝殻の宝庫 真鶴町立遠藤貝類博物館

真鶴町立遠藤貝類博物館は、神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴にある博物館です。

真鶴町立遠藤貝類博物館 第3展示室

真鶴町立遠藤貝類博物館は、神奈川県真鶴町にある、国内外の貴重な貝を数多く展示している博物館です。貝類研究家である故遠藤晴雄氏が収集した標本4,500種、約50,000点の貝コレクションを基に、多種多様な貝殻の美しさを間近で見ることができます。

真鶴町立遠藤貝類博物館

真鶴町立遠藤貝類博物館は、ケーブ真鶴の2階にあります。真鶴町は、美しい海岸線と豊かな自然に恵まれた場所です。この豊かな海で暮らす様々な生き物たち、そしてその痕跡である貝殻は、この地域の自然の豊かさを物語っています。

真鶴町立遠藤貝類博物館 (2021/06/09)

2年前にも訪れたことがありますが、その時は閉館していました。開館している曜日や時間は、事前に博物館の公式サイトで調べたほうが良いかもしれません。

真鶴町立遠藤貝類博物館

階段で2階に登ります。受付を済ませると、目の前に広がるのは、柔らかな光が差し込むロビーです。

真鶴町立遠藤貝類博物館

まず目に飛び込んでくるのは、その圧倒的な存在感を放つコククジラの骨格標本です。とても長い巨大な骨格は、まるで深海の王者が悠々と泳ぎ出そうとしているかのようです。

真鶴町立遠藤貝類博物館

ロビーには、触れることのできる貝が展示されています。形も色も模様も、一つ一つがまるで芸術作品のような貝殻の数々です。

真鶴町立遠藤貝類博物館

館内には、貝の展示のほか、パネルによる説明もあるので、貝の生態や貝殻の役割など、貝に関する様々な情報も学ぶことができます。

真鶴町立遠藤貝類博物館 第1展示室

館内には、3つの個性豊かな展示室があります。第1展示室は、「真鶴・相模湾の貝」です。

真鶴町立遠藤貝類博物館 第1展示室

第1展示室「真鶴・相模湾の貝」では、地元の海に生息する貝たちを紹介しています。室内では、発泡スチロールで博物館の目の前に広がる磯を再現するジオラマが展示されています。まるで本物のように見える磯からは、香りと潮騒が聞こえてくる臨場感があります。

真鶴町立遠藤貝類博物館 第1展示室

半球のケースに入れられた真鶴半島の海岸で拾える身近な貝は、まるで、貝殻の宝石箱です。相模湾の深海に生息する珍しい貝まで、様々な種類が展示されています。地元の海で採集された貝殻は、私たちに身近な存在でありながら、その多様性と美しさに改めて気づかされます。

真鶴町立遠藤貝類博物館 第2展示室

第2展示室「日本の貝・オキナエビス」では、北海道から沖縄まで、日本の各地に生息する貝たちが集結しています。

真鶴町立遠藤貝類博物館 第2展示室

この展示室の目玉は、なんといっても「オキナエビス」です。化石で見つかる姿が、現在生きているものとほとんど変わらないことから「生きている化石」とも呼ばれ、貴重な標本が並びます。その美しい螺旋模様は、見る人を魅了します。

真鶴町立遠藤貝類博物館 第3展示室

第3展示室「世界の貝」では、日本だけでなく、世界中の海で暮らす様々な貝たちが集結しています。

真鶴町立遠藤貝類博物館 第3展示室

カラフルで個性的な形の貝殻の数々。まるで世界の海のミニチュア版を見ているようです。熱帯の海に生息する色鮮やかな貝殻や、深海の暗闇に生息する不思議な形の貝殻など、その多様性に驚かされます。

真鶴町立遠藤貝類博物館 第3展示室

オオジャコガイは、二枚貝の中でも最大級の大きさを持つ種類で、その巨体は見ている人を圧倒します。殻長が2メートル近く、重さが200キロを超える個体も存在します。まるで自然が生み出した芸術作品のような迫力があります。

真鶴町立遠藤貝類博物館 第3展示室

アンモナイトの化石も巨大です。まるで古代の海の怪物が遺した宝物のような存在感です。イカやタコと同じ仲間の軟体動物で、今から約3億5000万年前から約6600万年前までの間、海で暮らしていました。螺旋状に巻いた殻が特徴で、その形や模様は種類によって様々です。アンモナイトは絶滅してしまいましたが、その殻は化石として世界中で発見されています。

真鶴町立遠藤貝類博物館

3つの展示室を巡り、ロビーに戻ってきました。よく見慣れた二枚貝の展示があります。しかし、ただの展示ではなく、神経衰弱のように、上と下の貝を合わせて遊ぶことができるようになっています。

真鶴町立遠藤貝類博物館

それぞれの貝殻が、長い年月をかけて海の中で育まれ、それぞれの物語を秘めていることを想像すると、自然と胸が躍り熱くなります。

機会があれば、再度来てみたいですね。

それでは、また。

  • 2021/06/09 初版
  • 2023/11/28 更新