富岡製糸場は、群馬県富岡市にある文化遺産です。
富岡製糸場は2014年に世界遺産に登録されたことにより、国内18番目の世界遺産となりました。
国内の近代産業遺産としては初の登録となりました。
世界遺産登録後に観光客数が増加した富岡製糸場ですが、バス停が近くにありアクセスしやすい観光地ですね。
1930年(昭和5年)に国最初の官営模範製糸工場として建てられた木骨と赤レンガ造りの建造物群は、現在もほとんど当時のままの姿で保存されていて、日本の近代産業発祥の地として貴重な建築物となっています。
旧富岡製糸場東置繭所の入り口上部のキーストーンには「明治五年」と書かれていました。
機械製糸の技術を教えるために来日したフランス人女性教師4人の宿舎として建てられた女工館は、床が高く窓には風通しのよい板戸が取り付けられ、ベランダの天井の板が格子状に組まれるなど、当時の日本建築にはない特徴があります。
富岡製糸場は敷地全体が国定指定史跡で、国宝や重要文化財となっている建物が集まった文化遺産の宝庫です。
建物は外から眺めているだけでも、日本の近代産業のロマンに気持ちが高ぶりますね。
富岡製糸場繰糸場は、トラス構造の小屋組みによって屋根を支える構造になっているので、建物内に柱がなく、広々と感じます。
昭和になって誕生した自動繰糸機で、効率よく生糸生産が可能になったそうです。
一つ一つの給繭機が一人の職人に取って代わって生糸を繰る、という理解でよいのでしょうか。
複雑そうな仕組みの自動繰糸織の概要図がありました。
富岡製糸場で作られた品質の高い生糸や養蚕技術は海外に広まり、世界規模で絹産業の発展に繋がったことが世界遺産に登録された理由だそうですが、実物の巨大な装置を見ると、その理由が分かる気がしますね。
ブリュナエンジンはフランスから輸入され、自動繰糸織を動かす動力源として使われた「横置き単気筒蒸気機関」です。
大正時代に動力源が電気モーターに置き換わったとされるまでの約50年間使われたそうです。
フランス積みは、レンガの長い方と短い方を交互に積む方式で、壁の表面には華麗な柄が現れる積み方です。
その他にも、イギリス積みやオランダ積みなどもあるそうです。学校のテストで出て来そうな知識ですね。
日本の絹産業のあゆみを知ることのできる世界遺産の富岡製糸場。
機会があれば、再度来て見たいと思います。
それでは、また。