蛇行した河川を人工的にショートカット 甚平穴

甚平穴は、千葉県鴨川市四方木にあるトンネルです。

甚平穴

甚平穴は、江戸時代の天保年間、川まわしをしたときに掘られた穴(トンネル)です。この穴掘りの先頭になったのが甚平という人物だったため、そこからこのトンネルを甚平穴と呼ぶようになりました。

甚平穴

甚平穴へのアクセスは、清州養老ラインの脇道を入った先にあります。橋を渡り、進んでいくとベンチの置かれた広場があります。

甚平穴

甚平穴は、あまり知られていない秘境の川廻しです。江戸時代までに造られた川廻しの中でも特大サイズです。手作りの階段を降りていきます。時期によっては、ヒルがいるそうなので注意が必要です。

甚平穴

階段を降りていくと、河原が見えて来ました。甚平穴はもうすぐです。

甚平穴

河原に到着すると、甚平穴はその左手にあります。

甚平穴

甚平穴は、高さ約5メートルほどのトンネルです。聳え立つ岩肌に、ぽっかりと空いた空間がまるで異世界への入り口のように見えます。トンネルの向こう側には、陽の光が差し込む明るい空間があります。この光景は、まさに神秘的といえるでしょう。

甚平穴

蛇行した河川を人工的に短絡させ、川の湾曲部を直線にショートカットした甚平穴は、人類の叡智と歴史を感じられる、貴重なスポットです。

甚平穴

甚平穴のある小櫃川の上流は、貴重な水生生物の宝庫であもります。清らかな水が流れ、自然の美しさや豊かさを肌で感じることができます。

機会があれば、再度来てみたいですね。

それでは、また。

馬車道として開削された素掘りのトンネル 数馬隧道

数馬隧道は、東京都西多摩郡奥多摩町白丸にあるトンネルです。

数馬隧道

数馬隧道は、数馬の岸壁に造られたトンネルです。当時、難所であった数馬の切通しは交通量の増加に伴い、渋滞や落石などの問題が発生していました。数馬隧道の開通により、これらの問題が解消され、奥多摩湖周辺の交通が大幅に改善します。

数馬隧道

数馬隧道は、その開通によって、馬車や自動車が通れるようになり、現在の白丸トンネルが開通するまで利用されました。数馬隧道の横には、数馬の切通しに向かうことのできる通路も残されています。

数馬隧道

数馬隧道は、全長11メートル、幅員4.8メートル、高さ3.5メートルの洞門で、開通当初は数馬の石門と呼ばれていました。数馬隧道は、現在でも奥多摩湖へのアクセス道路として利用できます。

数馬隧道

数馬隧道内に入ると、ゴツゴツと剥き出しになた岩肌を見ることができます。数馬隧道は、自然の造形美を堪能できるスポットです。

機会があれば、再度来てみたいですね。

それでは、また。

二つの名前を持つトンネル 素掘り二層式トンネル (向山・共栄トンネル)

素掘り二層式トンネル (向山・共栄トンネル)は、千葉県夷隅郡大多喜町葛藤にあるトンネルです。

素掘り二層式トンネル (向山・共栄トンネル)

素掘り二層式トンネル (向山・共栄トンネル)は、新旧2つのトンネルが2階建てを構成する全長110メートルの素掘りのトンネルです。

素掘り二層式トンネル (向山・共栄トンネル)

素掘り二層式トンネル (向山・共栄トンネル)は、東側から進むと「向山トンネル」の表示のあるトンネルです。途中までは特に違和感のない普通のトンネルです。

素掘り二層式トンネル (向山・共栄トンネル)

しかし、さらに進むと、坑道の途中に突如頭上には「窓」が現れます。もとはこの窓がトンネル西側の出口でしたが、その先の道との接続の関係で1970年に掘り直しが行われ、さらに先の下の位置に新たな出口が作られたことから、元々の出口が窓のようにぽっかりと空いた不思議な2階建ての構造になったそうです。

素掘り二層式トンネル (向山・共栄トンネル)

西側出口上部には「共栄トンネル」と刻まれ、2つの名をもつ珍しいトンネルとなり、今では濃溝の滝に次ぐほどの名所となりました。

素掘り二層式トンネル (向山・共栄トンネル)

機会があれば、再度来てみたいですね。

それでは、また。