ちどり公園は、神奈川県川崎市川崎区千鳥町にある公園です。

川崎市川崎区の臨海部に位置する「ちどり公園」は、川崎港海底トンネルの真上に整備された、約4万平方メートルもの規模を誇る都市公園です。周囲は京浜工業地帯の真ん中にありながら、園内は自然豊かで静かな空間が広がっています。芝生広場や花のテラス、展望台などが整備され、空や運河を眺めながらゆったりと過ごすことができます。夜景の美しさでも知られています。

公園の入口付近には案内図が設置されており、園内の各施設の位置が一目でわかるようになっています。無料の駐車場も完備され、車でのアクセスも安心です。船の形をした展望台や、季節の花々が咲く花のテラス、広々とした休憩広場などがバランスよく配置され、歩きやすい設計になっています。

エントランスから続く舗装路は、少しずつ森の中へと入り込むように整備されています。両脇には低木や樹木が並び、静かな森の雰囲気が漂います。季節ごとの風の匂いや音を感じながら、自然との距離が縮まっていく感覚を楽しむことができます。

舗装路を少し進むと、大きな広場が目の前に現れます。中央にはシンボルのような背の高い時計が立ち、その周囲は芝生が広がるシンプルな構成です。特別な設備はないものの、視界が広く、空の変化を感じながら静かに過ごすにはちょうどよい空間です。
休憩広場はなだらかな丘状になっていて、全体に芝生が敷かれています。遊具やベンチといった設備はありませんが、それゆえに自由な過ごし方ができます。寝転んだり、空を見上げたり、時間の流れを忘れるような過ごし方ができる場所です。

広場ではシートを広げてピクニックしたり、ジョギングするには最高の場所です。音も少なく、ただ空を見上げて過ごすという選択も自然と生まれます。何もせず、何かを考える時間にはちょうどいい場所です。

広場からさらに南へと歩を進めると、木々の間から京浜運河が少しずつ姿を現します。やがて視界が開け、運河が目の前に広がるエリアへとたどり着きます。視点が変わるごとに景色の印象も変化し、歩く楽しさがあります。

運河沿いにはいくつかのベンチが設置され、釣りを楽しむ人や談笑する人の姿も見かけます。空や水面を眺めながら過ごす光景は、臨海部とは思えないほど穏やかです。貨物船がゆっくりと運河を通過することもあり、非日常の景色を楽しむことができます。

ふと振り返ると、船の展望台が目に入ります。その形状は船の先端を模していて、特徴的な尖った形が印象に残ります。灰色のスロープがそのまま展望スペースへと続き、目線が自然と海へと誘導されるように設計されています。

展望台には階段があり、簡単に登ることができます。高さはそれほどありませんが、少し上がるだけで視界は開け、周囲の運河や工場群の景色を一望することができます。風が心地よく吹き抜け、居心地の良い場所です。
展望台からの眺望は、京浜運河を中心に倉庫群や工場の構造物が並ぶ、工業地帯ならではの光景です。太陽の位置によっては運河の水面がきらきらと反射し、人工と自然が混ざり合った不思議な美しさを感じることができます。

展望台の近くには、東屋風のパーゴラが設置されていて、その下にはベンチもあります。南向きの配置となっており、日当たりがよく、運河も正面からよく見えます。座ってのんびりと時間を過ごすにはぴったりのスペースです。
園内には小道が張り巡らされ、深い森の中を歩くような散策路もあります。足元には厚く落ち葉が積もり、歩くたびにふかふかとした感触が足に伝わります。周囲の騒音もほとんど届かず、静けさの中に鳥の声が響きます。

公園内の一角には「捨て猫禁止」の看板が設置されており、動物の遺棄を防止するための注意喚起が行われています。行政によって定期的な巡回や管理もされており、園内は整備された印象を受けます。マナーを守って利用したいものです。

ちどり公園は、工業地帯の中にありながらも、自然の豊かさと静けさを感じることができる不思議な場所です。京浜運河の眺望や夜景、芝生広場や森林散策路など、滞在の仕方に応じて楽しみ方も変わります。
機会があれば、再度来てみたいですね。
それでは、また。