多摩川 二ヶ領上河原堰堤は、神奈川県川崎市多摩区にある堰堤です。
堰堤(えんてい)は、川水を他に引いたり、流れを緩やかにしたり、釣り場をつくるために築かれた堤防のことで、ダムより小規模なものをいいます。
二ヶ領上河原堰(にかりょう かみがわらぜき)は、二ヶ領用水の取水のために多摩川に設けられた取水堰で、多摩川に設置された初めての取水堰として知られています。
1941年にコンクリート化、1971年に魚道を設置、2012年に起伏ゲートが付けられるなどの改修が行われています。
堰堤は東京湾河口から約26キロメートルの位置にあり、両岸にはサイクリングロードが作られ、広場にはベンチなども設置され、散策やサイクリングが楽しめるようになっていました。
1974年、多摩川上流で豪雨があり、小河内(おごうち)ダムの貯水量が限界を越えたので、通常の35倍の毎秒700トン(最高時)の放流が行われました。高さ約2メートルの二ヶ領上河原堰堤に妨げられた水流は迂回流となって左岸の内堤防を直撃し、この一体は洪水になったことがあるそうです。
訪れた時はちょうど日が暮れる時間帯で、夕日が沈みかけていました。
多摩川への関心を高め、河川環境整備の方向性を探ることを目的として、市民の投票をもとに選定された「多摩川50景」にも選ばれている二ヶ領上河原堰堤。
機会があれば、再度来てみたいですね。
それでは、また。
- 2022/01/22 初版
- 2022/04/16 更新