広見公園 ふるさと村歴史ゾーンは、静岡県富士市伝法にある博物館です。

広見公園 ふるさと村歴史ゾーンは、富士山かぐや姫ミュージアムの屋外展示エリアで、市内各地から移築された歴史的な建物や遺跡が並ぶ屋外博物館です。復元ではなく復原されたこれらの建物は、地域の歴史や文化を実際に感じることができます。観覧することで、昔の生活様式や建築技術に触れることができます。

横沢古墳は、古墳時代の墓を復原移築した場所で、西富士道路の工事中に発見されました。その後、広見公園内に移築復元されています。

墳丘の直径は16メートルで、横穴式石室が開口しています。発掘調査の結果、人骨や馬具、直刀、金銅製の鈴、土器などの副葬品が出土しており、これらは6世紀後半に築造されたことを示しています。

発掘された副葬品から、古代の人々がどのような葬儀を行い、どのような文化があったかをイメージすることができます。また、横沢古墳の形状や大きさから、古代の葬儀がどれほど重視されていたか、また当時の社会的な背景を感じ取ることができるでしょう。

東平遺跡高床倉庫は、古代の倉庫の形状を再現した建物で、高床式の構造が特徴的です。この建物は、物資の保管や湿気対策に優れた建築方法を示しており、当時の人々がどのようにして生活や農業を支えていたのかを学ぶことができます。

倉庫は柱でしっかりと支えられており、近づくとその大きさや構造に圧倒されます。中腰では通り抜けが難しいほどの高さがあり、実際にその建物を目の前にすると、当時の生活に思いを馳せることができます。屋外博物館の良さは、実際にこのような建物に近づくことで歴史を肌で感じられる点です。

東平遺跡竪穴住居は、古代の住宅を復原移築したものです。竪穴式住居は地面を掘って建てられており、冬は温かく、夏は涼しいという特徴があります。

遠くから見ると、1階部分の高さが低く、まるで地面の中に埋もれているように見えるのが印象的です。住居内部は、当時の人々がどのように生活していたかを感じさせる設計となっており、実際に見学することで、古代の生活環境を体験することができます。このような住居の構造を見ることで、昔の人々の工夫や知恵を肌で感じることができる貴重な機会です。

原泉舎は、今泉小学校創立時に使われた教育施設の一つで、1848年に建てられた木製の切妻瓦葺土蔵(2階建)です。この土蔵は、1872年に学制が公布された際、教育の場を提供するために設立されたものです。

当初は仮教場として、今泉村の妙延寺にあった土蔵を借りて使用されていました。正面の壁には二十四孝像の漆喰彩色鏝絵細工が施され、玄関の天井には温彩の龍が描かれるなど、教育的な環境を整える工夫がなされていたことが伺えます。特徴的ななまこ壁が印象的で、昔ながらの伝統的な建築スタイルを感じさせます。

この土蔵は、明治初期の教育環境を知る貴重な遺産として評価され、1980年には妙延寺から富士市に寄贈され、現在の場所に移築されました。正面左右に施された二十四孝像の漆喰鏝絵は、中国の故事に基づく孝行の美徳を象徴するもので、単なる美的要素だけでなく、教育的価値を持つ重要な象徴として存在しています。

原泉舎の中を覗くと、当時の授業風景がリアルに再現されており、教室の雰囲気や教育の様子を目の当たりにすることができます。再現されたシーンには、石ずり、筆、文鎮などが置かれ、まるで当時の生徒たちがその場で学んでいるかのような雰囲気を感じ取ることができます。
広見公園 ふるさと村歴史ゾーンは、復原移築された歴史的建物や遺跡を見学することで、地域の歴史や生活様式に触れることができる屋外博物館です。
機会があれば、再度来てみたいですね。
それでは、また。