王子稲荷神社は、東京都北区岸町にある神社です。
王子稲荷神社は、平安時代から続く歴史ある神社です。関東稲荷総社の格式を持ち、江戸時代より庶民に親しまれてきました。大晦日、稲荷の使いである狐が、近くの榎の下で身なりを整え、この神社に初詣をするという言い伝えがある神社です。
王子稲荷神社は、高台の中腹に位置しています。拝殿へ続く石段を昇るたびに、周辺の雰囲気は、神聖な空気に満ちてきます。王子稲荷神社は、かつては杉の大木に囲まれた神秘的な場所でした。
王子稲荷神社の境内は、シンプルな造りながらも、そこには歴史と信仰が深々と根ざしています。境内には、狐が住んでいたとされる「狐穴」と呼ばれる横穴があり、古墳の跡との説もあります。神使である狐が大切にされていた歴史を感じられる場所です。境内には、様々な表情を見せる狐の石像が点在し、そのどれもが来訪者を温かく見守っています。
装飾の鮮やかな拝殿は、周囲の緑豊かな木々と調和し、訪れる人の心を穏やかにします。春には桜が咲き誇り、境内は桜色に染まります。四季折々の美しい姿を見せてくれるのも、王子稲荷神社の魅力の一つです。
拝殿の北にある通路を進むと、朱色の鳥居があり、その先には本宮があります。静寂に包まれた参道には、狐の石像が、まるで参拝者を本宮へと導く道しるべのように鎮座しています。その狐の石像は、今にも動き出しそうなほど不思議な力を感じます。
本宮の右手には、さらに通路が続いています。その先には、3社が合祀されています。
左から亀山稲荷神社、嬉野森稲荷神社、北村稲荷神社です。
王子稲荷神社の南側には、「王子稲荷の坂」と呼ばれる急な斜面の坂があります。この坂道は、江戸時代から多くの人々が王子稲荷神社へ参拝する際に利用されてきました。中山道とつながっているので、遠方からも多くの参詣者がこの坂道を登ったことでしょう。
王子稲荷神社は、狐の伝説や、大晦日の「狐の行列」など、神秘的な要素が多く、訪れる人の心を惹きつける魅力がある神社です。
機会があれば、再度来てみたいですね。
それでは、また。