武蔵野の雑木林の面影を残す貴重な文化財 天然記念物 平林寺境内林

天然記念物 平林寺境内林は、埼玉県新座市野火止にある林です。

天然記念物 平林寺境内林

平林寺境内林は、総面積13万坪に及ぶ広大な雑木林です。かつての武蔵野の雑木林の面影を残す貴重な文化財として文化庁、埼玉県、新座市等と連携し、整備が行われています。平林寺境内林は、雑木林として唯一指定されている国指定天然記念物です。

天然記念物 平林寺境内林

武蔵野とは、埼玉県川越より南から東京都府中に至るまでの、一都一県にまたがる広域を指します。かつての武蔵野は、一面に野原が広がっていました。

天然記念物 平林寺境内林

平林寺境内林には、散策路が整備されています。放生池から北に進み、大河内松平家廟所や野火止塚を巡り左回りに一周するコースです。

野火止用水 平林寺堀

野火止用水は、江戸時代に開削された用水路です。玉川上水から分水された野火止用水は、武蔵野台地の乾燥した土地に水を供給し、農業の発展に大きく貢献しました。

天然記念物 平林寺境内林

野火止用水は、立川市を起点とし埼玉県新座市の平林寺を経て埼玉県志木市の新河岸川に至る全長約24キロメートルの用水路です。野火止用水は、武蔵野の風景を形作る上で重要な役割を果たし、人々の生活と深く結びついてきました。

平林寺境内

平林寺境内林には、川越藩主であった大河内松平家の墓所をはじめとして、歴史上の様々な人物の墓が存在します。

大河内松平家廟所

大河内松平家廟所は、その広大な敷地内に数多くの灯籠と墓石が配置され、荘厳な雰囲気を醸し出しています。

天然記念物 平林寺境内林

訪れた11月の平林寺境内林は、葉の色が色づき始めています。広大な敷地内を散策しながら、秋の深まる武蔵野の風景を満喫することができます。

機会があれば、再度来てみたいですね。

それでは、また。

武蔵野の禅刹 平林寺

平林寺は、埼玉県新座市野火止にあるお寺です。

平林寺

平林寺は、約40ヘクタールの広大な敷地を有する寺院です。武蔵野の自然がそのまま残された境内林は、国の天然記念物に指定されています。平林寺は、四季折々の美しい風景が広がり、都会の喧騒を忘れさせてくれる癒やしの空間です。

平林寺 仏殿

総門と山門を抜けると、仏殿が見えてきました。仏殿は、間口6間、奥行5間半の単層入母屋造りで、端正かつ威厳ある佇まいです。埼玉県指定の有形文化財です。

平林寺 仏殿

扁額には、江戸中期の書家三井親和(みついしんな)の揮毫による「無形元寂寥」の扁額が掲げられています。本尊には釈迦如来坐像、脇侍には迦葉尊者と阿難尊者を祀ります。

平林寺 仏殿

仏殿の奥には非公開の本堂があります。本堂からは、木魚の音と読経の声が聞こえてきます。静寂な寺内に、荘厳な調べが響き渡ります。鳥のさえずりが重なり合い、時の流れを刻んでいます。

平林寺 高野槇

仏殿の前には、高野槇と、さざれ石があります。高野槇の樹高は約25メートル、根廻は約6メートルの巨木です。推定樹齢は600年超で、堂々とした風格です。高野槙の巨木と、悠久の時を刻むさざれ石の組み合わせは、まさに日本の伝統的な風景美を感じさせます。

平林寺 さざれ石

平林寺 さざれ石は、島根県出雲仏教山産です。二酸化炭素を含んだ雨水が、石灰石を溶解し、乳状液を生成するという過程で周囲の小石を凝結して巨岩化したものです。小さな石が集まって大きな岩となることから、永続性や安定性を象徴しています。

平林寺 中門

中門は、間口8尺、奥行1間4尺で両扉を付けた、総門をそのまま小さくしたような切妻造りです。埼玉県指定の有形文化財で通年閉門しています。山門、仏殿、中門の4棟は総門から一直線上に配されています。

平林寺 戴渓堂

戴渓堂(たいけいどう)は、日本に書法・篆刻を伝えた独立性易(どくりゅうしょうえき)禅師を祀るお堂です。独立禅師は、第4代将軍徳川家に仕え、長崎から江戸に随行した日本篆刻(てんこく)の祖です。

平林寺

平林寺は、数多くの文化財を有し、四季折々の美しい自然と歴史的な建造物が調和した、素晴らしい寺院です。

機会があれば、再度来てみたいですね。

それでは、また。

地域に根ざした古刹 新座観音

新座観音は、埼玉県新座市道場にある観音菩薩です。

新座観音

新座観音は、1982年に創建されたお寺です。新座観音は、比較的新しい時代に創建されたお寺です。歴史ある古刹に比べると歴史は浅いですが、地域の人々から温かく迎え入れられ、特に年中行事の一つである火渡り祭は、多くの人々を魅了しています。

新座観音

新座観音は、産業通りから脇道に入った先にあります。駐車場を完備しているので車でのアクセスが容易です。厄除けや災難除けをはじめ、交通安全など誰でも参拝することができます。

新座観音

新座観音の境内の広々とした様子は、来訪者に安らぎと開放感を与えます。この場所では、火渡り祭が執り行われ、参加者は心身清浄の体験をすることができます。炎が燃え上がる中、裸足で火の上を歩くという行為は、日頃の煩悩を焼き尽くし、新たな自分へと生まれ変わるような感覚を味わえます。

新座観音

新座観音では、新しい年を心身ともに健やかに、そして幸せに過ごせるよう、新春祈願大護摩が執り行われています。この護摩では、厄除けや災難よけを通して、心身の災いを取り除き、福を呼び込むことを祈願します。

新座観音

境内の一画には、古木の陰で静かに時を刻む鐘撞き堂や、参拝者の願いが込められた絵馬が並ぶ絵馬結び所が佇んでいます。

新座観音

機会があれば、再度来てみたいですね。

それでは、また。