カテゴリー: 07-木・巨木・巨樹・神木

清澄寺(せいちょうじ) 千年杉は、千葉県鴨川市清澄にある神木です。

清澄寺 千年杉は、千葉県鴨川市にある清澄寺の境内に立つスギの巨木です。1924年12月9日に国の天然記念物に指定されています。樹齢は約800年と推定され、清澄寺の長い歴史を象徴する存在として知られています。この大杉は、もともと2本並んでいたうちの1本で、1954年の台風によりもう1本が倒れ、現在は1本だけが残っています。それでもなお、堂々とそびえ立ち続ける姿は圧倒的です。

千年杉はあまりにも巨大で、間近からではその全体像を収めることができません。ある程度離れてようやく、全体を見上げることができます。その高さは約47メートル。目で追いながら、その高さに驚きを隠せない人も多いかもしれません。

千年杉の幹周りは、目通りで約15メートル、根回りでは約17.5メートルもあります。まるで数本の木が合体したかのような太さで、太い幹からは年月を重ねてきた力強さが伝わってきます。木の基部には空洞があり中心部は腐朽していますが、それでも樹勢は良好で、今もまっすぐに空へと伸びています。その姿はまさに神秘的ともいえる存在感を放っています。

千年杉は、千葉県が選定した「房総の魅力500選」にも名を連ねています。これは自然や文化財、風景などを対象とした選定で、千年杉はその規模と歴史的価値が評価されています。高知県の八坂神社の「杉の大スギ」や岐阜県の「石徹白の大スギ」と並び、全国的にも非常に珍しい存在としてその名を刻んでいます。植物学的にも貴重な存在として保護されています。

清澄寺の千年杉は、ただの大木ではありません。数百年にわたりその場に立ち続けた歴史の証人であり、自然の力強さや時間の流れを肌で感じることができます。どこか静かに語りかけてくるような佇まいに、思わず足を止めてしまいます。古木に興味のある方には一度は見ておきたい一本です。

機会があれば、再度来てみたいですね。

それでは、また。

安房神社 御神木は、千葉県館山市大神宮にある神木です。

安房神社は千葉県館山市に位置する古社で、由緒ある神々が祀られています。境内には多くの自然が残されており、特に御神木とされる槙(まき)の木が存在感を放っています。御神木は樹齢約500年とされ、周囲には静けさと清浄な空気が漂っています。境内を歩くと、自然と一体となった空間の中で心が落ち着いていくのを感じることができます。荘厳な雰囲気の中で、日常から少し離れた時間を過ごすことができます。

御手洗池は安房神社の参道近くに位置し、境内の一角に静かに水をたたえています。周囲の木々が水面に映り込む光景は、まるで時間がゆっくりと流れているかのようです。御手洗池の静けさが、神社全体の雰囲気をより深めています。

安房神社の境内には、槙の御神木の他にも目を引く木々が存在します。なかでも本殿の横に立つ銀杏の大木は、ひときわ目立つ存在です。その立ち姿は威風堂々としており、長年の時を静かに刻んできたことが感じられます。四季折々の変化が美しく、特に秋には一面に黄色の絨毯を敷いたような風景になります。季節ごとの彩りを添える銀杏の姿が、神社の空気をより豊かなものにしています。

本殿横の銀杏の木は、社殿の屋根をはるかに超える高さを誇っています。見上げるとその規模の大きさに驚かされ、自然の力強さがひしひしと伝わってきます。境内の建築物と比べても、まるで空へ向かってそびえ立つ塔のような印象を与えてくれます。静かな境内にあって、その姿だけはまさに圧倒的な存在感を放っています。大木のたたずまいが、神社の空間をさらに荘厳なものへと導いています。

銀杏の幹は非常に太く、近づいて見ると手を回しても届かないほどの圧倒的な太さがあります。また、根元の盛り上がりも見事で、大地をしっかりと掴んでいるような力強さを感じることができます。幹には長年の風雪が刻まれており、その表面には深い皺のような模様が現れています。樹齢を重ねた木ならではの貫禄が、静かに佇んでいます。木の根元に立つと、その生命力が肌を通して伝わってくるようです。

境内の木々は、それぞれに表情を持っています。季節ごとの移ろいによって、その姿も微妙に変化し、何度訪れても新しい発見があります。枝ぶりが独特な樹もあり、思わず足を止めて見入ってしまうこともあります。静かな境内の中で、自然との対話を楽しむことができます。

機会があれば、再度来てみたいですね。

それでは、また。

久能山東照宮 金の成る木は、静岡県静岡市駿河区根古屋にある木です。

久能山東照宮には、徳川家康公にまつわる「金の成る木」の伝説があります。家康公が家臣にこの木について問うたところ、誰もその答えを知らなかったため、家康公は自ら筆を取り、三本の木を描きました。それぞれ「よろず程のよ木」「志ひふかき」「志やうぢ木」と書き、信じれば富貴を得られると説かれました。

「金の成る木」は、1本の根から3本に分かれ、空へと伸びる立派な姿をしています。この木は、家康公の教えと重なるものがあり、正直であること、慈悲深くあることが、人生を豊かにすると伝えています。その意味を知ることで、より深く歴史に触れることができます。

「金の成る木」の前には、その伝説に関する説明が掲示されています。説明文では、家康公が描いた木とその後、細川忠興公が追加した枝に込められた教えも紹介されています。それぞれの木は、徳を表し、それを信じることで繁栄と幸福を得るとされています。

久能山東照宮の「金の成る木」にまつわる伝説は、家康公が教えた教訓として長い間伝えられています。信念と誠実さ、そして心の豊かさが繁栄をもたらすというその教えは、今も多くの人々に伝えられ、参拝者の心に響いています。

機会があれば、再度来てみたいですね。

それでは、また。