久能山東照宮 神廟は、静岡県静岡市駿河区根古屋にある廟所です。

久能山東照宮 神廟は、徳川家康公の御遺骸が埋葬されている場所です。廟門から神廟までは約40段の石段が続き、厳かな雰囲気が漂っています。元和2年(1616)に創建され、当初は木造桧皮葺でしたが、寛永17年(1640)に石造宝塔へと改められました。ここは久能山東照宮の順路の最終地点であり、すべてを巡った最後に到達できる場所です。

廟所参道は、廟門から神廟へと続く神聖な道です。参道の入口には鳥居があり、そこをくぐることで神域へと足を踏み入れることができます。両脇には徳川家康公に仕えた武将たちが奉納した石灯籠が並び、長い年月を経た風格を感じることができます。静かで厳かな空気が漂い、進むにつれて神廟への期待が高まります。

神廟に近づくにつれ、周囲の雰囲気が一段と厳粛になります。歴史ある石造りの階段を上ると、静寂の中に鳥の声や風の音が響き、荘厳な空気が漂っています。ここは徳川家康公が眠る場所であり、歴史の重みを肌で感じることができます。神廟に足を踏み入れると、長い歴史の流れを感じることができるでしょう。

家康公の神廟は、もともと木造の桧皮葺でしたが、3代将軍徳川家光公により、1640年に現在の石造宝塔に造替されました。高さは約5.5メートル、外周は約8メートルあり、堅牢な造りが特徴です。宝塔の軒には唐銅の風鐸が掛かっており、風が吹くと静かに音を響かせます。時を超えて、当時の技術の高さを感じることができます。
神廟の宝塔は、外周を一周することができます。周囲を歩くことで、宝塔の造りをじっくりと観察でき、異なる角度からその威厳を感じることができます。歴史を感じながら静かに歩くことで、より深い敬意を抱くことができる場所です。

神廟の裏手には、家康公の愛馬を埋葬したとされる「家康公愛馬乃霊所」があります。戦国時代を生き抜いた家康公を支えた馬が、この地に共に眠っています。馬の霊を慰めるために祀られた場所であり、ここを訪れることで家康公の時代に思いを馳せることができます。馬と共にあった家康公の姿が想像できる、静かで厳かな場所です。

神廟は、久能山東照宮の順路の最終地点です。本殿を参拝し、長い階段を上ってようやくたどり着く場所であり、ここが参拝の締めくくりとなります。すべてを巡り終えた後に立つこの場所では、達成感とともに、家康公の偉業を改めて感じることができます。まさに、久能山東照宮の終着点にふさわしい場所です。

久能山東照宮では、順路の案内パネルが設置されており、神廟までの距離や所要時間が分かりやすく示されています。どれくらいの時間で到達できるのかを把握しながら進むことができるため、参拝の計画が立てやすくなっています。道のりを事前に確認しながら、ゆっくりと歴史を感じることができます。

久能山東照宮の神廟は、家康公の御遺骸が納められた重要な場所です。廟所参道の厳かな雰囲気、石造宝塔の荘厳な造り、愛馬乃霊所の存在など、随所に歴史が感じられます。ここは東照宮参拝の締めくくりとなる地であり、すべてを巡り終えた後に深い余韻を残す場所となっています。
機会があれば、再度来てみたいですね。
それでは、また。