越谷総鎮守 久伊豆神社 参道は、埼玉県越谷市越ヶ谷にある参道です。
埼玉県越谷市に鎮座する久伊豆神社は、大国主命(おおくにぬしのみこと)とその御子神である言代主命(ことしろぬしのみこと)を主祭神とし、古くから国造りの神、縁結びの神、福の神として信仰を集めてきました。平安時代以降は武士の信仰も篤く、近世には徳川将軍家も参詣した歴史を持ちます。
久伊豆神社の参道の最南端には、石でできた社号標が静かに立っています。そこには「久伊豆神社」と彫られ、長い時の流れを感じさせる佇まいが印象的です。特に夕暮れ時には、西日がこの社号標をやわらかく照らし出し、彫り文字の陰影がくっきりと浮かび上がります。
久伊豆神社の参道入り口には、注連縄柱(しめなわばしら)が立てられ、太く力強いしめ縄が張られています。白い紙垂が風に揺れ、神域への結界を示しています。注連縄柱は、ここから先が神の領域であることを静かに語りかけてきます。荘厳で神聖な雰囲気が漂います。
久伊豆神社の第一鳥居は、参道の最南端に構えています。鳥居をくぐると、見事に一直線に続く長い参道が目に飛び込んできます。その距離感と開放感に、思わず深呼吸したくなるような感覚に包まれます。両脇には木々が植えられ、自然の緑と道の整然さがよく調和しています。
参道をさらに進むと現れるのが、第二鳥居です。こちらは神明鳥居で、直線的で簡素なつくりですが、それがかえって厳かな雰囲気を生み出しています。周囲の木々との調和が美しく、まるで時代を越えて昔の景色がそのまま残っているかのようです。
久伊豆神社の参道は、南から北へとまっすぐに伸びています。その長さは久伊豆神社の最大の特徴のひとつであり、歩くたびに気持ちが整っていくような感覚を得ることができます。途中に鳥居が複数あり、それぞれに意味や由緒が感じられ、参道全体が一種の物語のようになっています。
第二鳥居は、第一鳥居と社殿の中間あたりにあります。境内へと向かう道の折り返し地点ともいえる存在で、参拝の際のよい目安になります。ここまで来れば社殿まではもうすぐです。参道の途中にあるこの区切りが、心の準備を整える役割を果たしているようにも感じられます。
赤く塗られた門が静かに開かれています。その先に第三鳥居が見えてきます。鳥居の向こうには拝殿の屋根がわずかに姿を現し、いよいよ境内の中心へとたどり着いたことを感じさせます。門は17時30分で閉まるため、時間には余裕をもって訪れるようにしたいところです。
ふと振り返ってみると、参道が真っ直ぐに伸びているのが見えます。第一鳥居からここまで、どれほどの思いで歩いてきたのか、その道のりが一望できる瞬間です。まっすぐに延びた石畳と鳥居が描く一直線の風景は、過去の自分と向き合うような静かな時間を与えてくれます。足取りや想いを重ねながら歩いた道が、今、一本の線として心に刻まれていきます。
境内に足を踏み入れると、第三鳥居と社殿が見えてきます。空が開け、境内が姿を現すこの瞬間は、心が自然と引き締まるような気持ちになります。参拝の場としての雰囲気がしっかりと保たれており、静けさと荘厳さが共存しています。
いよいよ目の前には久伊豆神社の拝殿が待っています。歩みを一歩ずつ進めながら、胸の中にある願いごとや感謝の気持ちを整え、今ここに立てていることへの感謝とともに、手を合わせて参拝したいと思います。
機会があれば、再度来てみたいですね。
それでは、また。