白間津花のパーキングは、千葉県南房総市千倉町白間津にある駐車場です。

千葉県南房総市千倉町白間津にある「白間津花のパーキング」は、冬でも霜が降りることのない温暖な土地に位置しています。1月から3月の花摘みシーズンには、ポピーや金魚草、キンセンカなどが見頃を迎え、国道沿いには色とりどりの花畑が広がります。通りを挟んだ山側と海側の両方に咲く花の列は、春の訪れを告げるような風景をつくり出しています。

海に面した一段高い位置に設けられた駐車場では、広大な太平洋の水平線を一望することができます。空と海の境目が緩やかに曲線を描き、晴れた日には地球の丸みを感じるほどです。車を降りた瞬間、潮風とともに広がる開放感が心地よく、周囲の静けさもまた印象的です。駐車スペースも広く、ゆったりと停めることができます。

施設内にあるトイレは新しく清潔で、バリアフリーに対応しています。段差もなく、車椅子利用者でも安心して利用することができます。観光の途中で立ち寄ってもストレスがなく、設計にも配慮が感じられます。特に女性用トイレのスペースも広く、混雑時でも落ち着いて使用することができます。

パーキングに面して建つ建物は、白を基調とした南国風の意匠が特徴です。低い屋根と開放的な軒先が連なり、どこかリゾート地の雰囲気を感じさせます。屋外には複数の小さな店舗が並び、時折吹き抜ける風に揺れるのぼり旗が風情を添えています。訪れた瞬間から、温暖な地域ならではの空気を感じることができます。

月曜日の午前中に訪れたためか、店舗のシャッターはどれも閉まっていました。建物の外観は整っていて営業感もあるものの、この日は静まり返っていました。週末や花摘みシーズンのピーク時には営業していると思われますが、平日には事前に確認してから訪れるのがよさそうです。静かな時間も、それはそれで悪くありません。

そんな中、ひとつだけ「房州うちわ」ののぼり旗が風にはためいていました。声をかけると、店主の方が話してくれました。関東大震災をきっかけに東京から職人がこの地に移り住み、豊富にあった竹を活かしてうちわを作り続けてきたそうです。ここから東京へと運ばれたうちわは、歴史ある手仕事のひとつとして息づいています。

店舗の一角に、わずかに扉が開いた場所を見つけました。誰かが中にいる様子はありませんが、自然と気になって中を覗いてみました。ガラス越しには木のテーブルが見え、やや古びた椅子も並んでいます。かつて賑わいのあった場所かもしれません。こうした空間に、時の流れを感じることができます。

扉の奥に広がっていたのは、かつて休憩スペースとして使われていたような小部屋でした。今は物が片付けられておらず、使うことはできません。テーブルや椅子、壁に掛けられた案内板などがそのまま残されており、ちょっとした展示スペースだったのかもしれません。過去の活気がそこに漂っているように感じられました。

白間津花のパーキングは、季節の花と海の絶景を同時に楽しむことができるスポットです。営業状況には波がありますが、静かな時間にも独特の良さがあります。うちわや花の話など、地域の歴史にふれることもできる場所です。
機会があれば、再度来てみたいですね。
それでは、また。