重要文化財に指定された貴重な建造物 旧犬吠埼霧信号所霧笛舎

旧犬吠埼霧信号所霧笛舎(きゅういぬぼうさききりしんごうしょむてきしゃ)は、千葉県銚子市犬吠埼にある博物館です。

旧犬吠埼霧信号所霧笛舎

旧犬吠埼霧信号所霧笛舎は、明治時代の海の安全を守るために重要な役割を果たした施設です。現在も当時の姿を残していて、貴重な歴史資料として保存されています。

旧犬吠埼霧信号所霧笛舎

旧犬吠埼霧信号所霧笛舎は、犬吠埼灯台の敷地の一画にあります。旧犬吠埼霧信号所霧笛舎は、濃霧などの視界不良時に音で通信所の位置を船舶に知らせる施設として1910年に建設されました。霧笛のラッパが突きだしたカマボコ形の屋根(ヴォールト屋根)が特徴的な建造物です。

旧犬吠埼霧信号所霧笛舎

建物内部には、霧笛を動かすためのエンジンやコンプレッサーなどの機械類が展示されています。当時の霧笛の音が聞けるコーナーもあります。

旧犬吠埼霧信号所霧笛舎 霧笛音響装置

旧犬吠埼霧信号所霧笛舎は、壁から天井に至るまですべて鉄製で、明治後期の日本の灯台付属施設の特徴をよく示しています。霧笛舎は2008年に運用を終了しましたが、現在も建設当時の姿をよく残していて、鉄造霧笛舎として現存する唯一の施設となっています。

旧犬吠埼霧信号所霧笛舎 旧犬吠埼霧信号所霧笛音響装置

旧犬吠埼霧信号所霧笛舎には、霧笛音響装置の設備が建物の半分近くの面積を占め、廃止時のままの状態で保存されています。ボタンを押すと廃止前の霧笛音響装置の野太い霧笛の音を聞くことができます。

旧犬吠埼霧信号所霧笛舎 初代の灯光用レンズ

館内には、初代の灯光用レンズが置かれています。このレンズは、犬吠埼灯台が完成した1874年から1951年まで、77年以上にわたり同灯台で使用されて いた初代の灯光用レンズです。明治天皇による視察や、太平洋戦争時により一部破損するなど、歴史のあるレンズです。

旧犬吠埼霧信号所霧笛舎

また、館内の奥には、1879年製の旧屋久島灯台第一等レンズが置かれています。上帯はプリズム18本、中帯はフレネルレンズ1枚、下帯はプリズム8本から構成されるパネル8面のうちの1面です。

旧犬吠埼霧信号所霧笛舎

旧犬吠埼霧信号所霧笛舎は、明治時代の建築様式を今に残す貴重な建造物として、2020年に重要文化財に指定されました。

機会があれば、再度来てみたいですね。

それでは、また。